Columnコラム

大規模修繕の不足金は一時金徴収!?借入!?どちらにするべき?

2024年 2月

マンション入居者の Hさん夫婦(37歳・41歳)

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マンション入居者の
Hさん夫婦(37歳・41歳)

大規模修繕の不足金は一時金徴収!?借入!?どちらにするべき?

大規模修繕工事代金の支払いは、修繕積立金で賄うのが理想的です。しかし、修繕積立金が不足した場合、主な選択肢として区分所有者から一時負担金を徴収する方法と、不足額を金融機関から借り入れる方法があります。いずれの方法を採用するにしても、理事会や修繕委員会が主体となって、組合員に対して十分に周知していく必要があるでしょう。

一時負担金の徴収は、借入と比較すると金利や手数料が発生しないというメリットはありますが、管理組合内での合意を得ることが難しいため、できる限り避けた方がよさそうです。一時金を徴収するにしても、借り入れによる方法を併用して、合意を得られる無理のない負担額に設定することをおすすめします。

借入の場合、住宅金融支援機構の「マンション共用部分リフォーム融資」を申し込んで、断られた場合に民間の金融機関の融資制度を利用するのが一般的です。工事完了後に修繕積立金を増額し、金利をプラスした借入金を複数年かけて返済していきます。共用部分の照明設備のLED化や機械式駐車場設備の廃止など、修繕積立金増額分の原資を生み出す方法もあります。管理組合の皆さんで知恵を絞って上手に乗り越えていきましょう。