Columnコラム
大規模修繕工事を前に修繕積立金が足りない場合、どうすればよいですか?
2024年 1月
case.24
マンション入居者の
Nさん夫婦(47歳・45歳)
大規模修繕工事を前に修繕積立金が足りない場合、どうすればよいですか?
とりあえず、居住者から必要なお金を集める一時金徴収という方法がありますが、数十万から数百万の一時金を、全員から集めるのは相当難しいでしょう。
不足分を金融機関から借り入れる管理組合も少なくありません。一時金と異なり、今すぐの大きな負担を避けられますが、返済に向けて、以降の修繕積立金の見直しが必要になります。
積立金が貯まるまで、大規模修繕工事の実施を見送る方法もあります。しかし、早急な修繕が必要な箇所が出てきたら先行して工事する必要があり、また、延期の間に劣化が進行するため、結果的に想定よりも工事費が高くなってしまうかもしれません。
どうしても必要な部分の工事だけを先行させて、その他の工事は数年後に先送りするという考え方もあります。この場合、工事をまとめて発注するよりも総工事費が高くなってしまう可能性や、工事による騒音や振動が長期化することがデメリットとして挙げられます。
いずれも一長一短あるので、しっかり検討したいところですが、その前に、そもそも計画している大規模修繕工事の内容が本当に今の建物の状態にふさわしいものなのかも、きちんと確認しておく必要があるでしょう。