Columnコラム
マンション管理人とは?~後編:深刻化する人手不足~
2023年 2月
case.16
マンション入居者の
Wさん(45歳)
マンションの管理人が不足しているのはなぜですか?
ここ数年、マンション数が増える一方、管理人の人材が不足しているのが現状です。数年前までマンションの管理人は、定年退職した人や早期退職した人の再就職先として人気でした。しかし、2021年に施工された改正高年齢者雇用安定法により、希望者全員を65歳まで雇うことが企業に義務付けられたことをきっかけに、応募が多かった60代前半の求職者が減少しはじめました。近年は働くシニア層が増え、仕事の選択肢の幅が広がったことも関係しているかもしれません。
現在、管理人の8割以上が61歳以上で、全体の半数が65歳から70歳と言われており、マンション管理はシニア世代に支えられています。団塊世代が75歳以上となる「2025年問題」が近づくにつれ、管理人不足の問題はさらに深刻化するでしょう。
現在、最も主流のマンション管理方法は?
昭和の時代、マンションの管理人は住み込みで管理業務を行うことが少なくありませんでしたが、現在は管理人が通勤する方式が増えています。
そんな最近のマンション管理を語る上で欠かせないのが、「機械警備システム」の存在。具体的には火災や、窓やドアを破っての侵入、塀を乗り越えた際に感知するセンサーやカメラ、アラームなど、さまざまな機械を設置し、異常を検知した際には、契約している民間警備会社がかけつけるシステムのことです。
現在はこのシステムが整っているマンションがほとんどで、通勤方式でも管理人が帰宅したあとはシステムが作動するので、安心・安全が確保できます。また、自分の部屋で漏水被害にあった、水が出ない、トイレが詰まったなど、設備のトラブルについては、コールセンターが24時間いつでも対応してくれます。
通勤方式の管理人の帰宅後は、コールセンターが24時間管理対応。