Columnコラム
理事・理事会
2022年 7月
case.9
マンション入居者の
Tさん夫婦(37歳・41歳)
マンションの理事になったらまず何をするべき?
まずは、マンションの現状をチェックすることからはじめましょう。管理規約はもちろん、理事会の過去の議事録や長期修繕計画、会計資料などにひと通り目を通すと、さまざまな問題に気づくかもしれません。あらためてマンションの中を歩いてみたり、外から観察してみたりするのもよいでしょう。
また、居住者の意見を理事会に反映させるために、居住者がマンションの現状についてどう思っているかを具体的に知ることも大切です。目安箱をエントランスなどに設置するのもひとつの方法です。誰でも気軽に意見を投じられるようになれば、それまで把握できていなかった問題点に気づけるかもしれません。具体的に改善すべき部分が見つかったら、理事会の下部組織として専門委員会を設置し、集中的に活動をしてもらうといいでしょう。
理事になった時は誰でも緊張するものです。理事になってからは経験を少しずつ積んでいくことができるので、若い方や初心者でも気にする必要はありません。むしろ、初心者の方が問題に気付ける可能性があるのです。まずは居住者のために自分に何かできるかを考えてみましょう。
管理組合の理事会をダラダラ会議にしないためには?
マンションでは、月に一回程度のペースで定例理事会が開かれます。マンションに関わる重要事項を協議する場ですが、思うようにいかないことも少なくありません。その原因のひとつが事前の準備不足です。課題は最低でも1週間前にはまとめ、参考資料を作成して理事会全員に配布しましょう。あらかじめ資料に目を通し、質問内容をまとめたり事前調整をしたりすれば、効率のよい議論ができます。
また、理事会が何をしているのか興味を持ってもらうためにも、広報活動は重要です。理事会の議事録の公表、理事会の広報誌の発行など、さまざまな方法で情報発信を行いましょう。理事会の透明性をアピールできると同時に、居住者の興味を惹きつけることができます。
中身が濃く効率的な理事会が開催できるようになると、ダラダラ会議を回避できるはずです。各理事も参加に意欲的になり、より充実したマンション管理が可能になるでしょう。
会議がスムーズに進み短時間で終われば、出席率も上がります。